2023/3/8
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減速機のギア修理①「ギアが破損!!」現状確認&スケッチ |
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『減速機が壊れて機械が動かないので困っています。早急に見てもらいたい。』 との連絡をお客様から頂きました。 現状確認に伺うと一台の減速機が置いてあり、その中のギアが完全に壊れていたのですが、実はそれが特殊なギアになっていました。 現状を一通り確認後にお客様から、 『修理対応可能ですか?早急に復旧したいのですが・・・。』 と聞かれたので、 『修理可能だと思います!歯切りも現物をスケッチして確認します。納期も精一杯対応します』 と返事をしました。 見積もり書を提出し、後日お客様から製作依頼を頂いたので早急に現物を引き取りに伺いました。 修理の為に持ち帰った減速機。 大きさはそこまで大きくありません。 減速機の中は軸が直交していて、 奥にある軸(出力側)のギアが割れて外れていました。 ※写真は外側のギアが外れて内側の本体が残っている状態。 手前にはウォーム軸があります。 割れていたギアの一部。 歯がねじれているギアになります。 それぞれのギアを軸から取り外し(左) 右は相方。 その上にあるのは割れたギアの中心。 歯車は『ネジ歯車』でした。 割れていたギアの相方。 (軸に組んでいる状態) こっちの軸にはウォームホイールが付いてます。 割れたギアは鋳物のボスに砲金系統を鋳込んで溶着していたと思われます。 しかし割れていた為だとは思いますが、ボスとはきれいさっぱり剥離していました(^^;) ウォームホイールも同様の方式で製作されています。 現物を見ても割れたギアの正確な寸法が全く分からないので、修理をするにあたって減速機のボックスに入っている軸の位置関係とピッチを正確に測定し、相方のギアの寸法も正確に測定してから製作するギアの寸法を決めます。 取り外したギアの寸法を正確に測定します。 割れたギアは測定できないので組まれている状態から 逆算して形状を決めます。 『図面無し、現物破損で形状・寸法が分からない、材質も分からない』 状況での総合的な修理力が求められるパターンは牟田鉄工が得意とする分野ですので気張って参ります(^^)/ |
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