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牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2022/4/2

半割メタル製作(材質LBCの滑り軸受)

砲金の半割れメタル(滑り軸受)の製作依頼をお客様から頂きました(^^)
 
 
材質はLBC(鉛製銅鋳物)で名前の通り半分半分の2分割構造になるのですが、このすべり軸受製作における最大のポイントは何と言っても、
 
『はんだ付け』
 
になります。 
 
 
加工の流れは過去のブログ参照下さい(^^)
 
 
LBC(鉛製銅鋳物)の材料を、
 
『旋盤⇒コンターマシンで半分に切断⇒フライス盤』
 
で前加工してはんだ付けの準備を整えます。
 
 
前加工をしてはんだ付けの前準備完了です!
滑り軸受の種類である砲金の半割れメタルを製作。前加工を行いはんだ付けを実施。
 
『はんだ付け』は加熱温度がとても大切で、”今だ!!!”のタイミングを見極めてはんだを溶かして2つ割れのメタルをくっつけます。
 
そのタイミングが悪かったり、2つ割れをくっつける際に手間取ったりすると、
 
『半端にくっつく』や『ズレてくっつく』
 
になってしまいます(^^;)
 
一旦くっつくと再度外すのが大変になるので超集中して慎重かつ丁寧かつ迅速に作業を行います!
 
 
高い集中力を持ってはんだ付けに挑みます!
割れメタルのはんだ付けは高い集中力が必要で、温度の見極め、手さばき、正確さが高いレベルで求められます。
 
 
集中力MAXの中、はんだ付けは完了しました。
今回も無事にバッチリ付きました(^^)
砲金の割れメタルのはんだ付けが完了!バッチリくっついたので簡単には外れません。
 
 
はんだ付け後の旋盤仕上げ加工。
はんだはバッチリ溶け込んでいました。 
砲金の割れメタルのはんだ付け後の旋盤仕上げ加工。予想通り、はんだ付けは完璧に付いていました。
 
 
はんだが付いている接合部分(赤丸部)。
目視で半割れメタルの繋ぎ目を確認するのが難しい位、
ピタッ!とくっついてます(^^)  
砲金の割れメタルのはんだ付けはバッチリできていたのが分かります。
 
ここからは、
 
『くっついて1つになっていたメタルを再度2つに分解⇒手入れ』
 
をして完成となります。
 
 
内径・外径が既に仕上がっているので当て傷等が付くと品物が死んでしまう為、
 
2つに再び分解する時も慎重に丁寧に作業します。
 
 
慎重に全てを二つ割れの状態に分解完了。
キズ付け厳禁なのでめちゃくちゃ気を遣います(^^;) 
はんだ付けで組み合わせた砲金の割れメタルを再度2つ割れに分解。
 
割れ戻した後は極薄く残っていたはんだを取り除いたり、油溝の手入れ等を行い無事に半割れメタル完成しました!
 
 
滑り軸受の半割れメタル、無事完成です(^^)/ 
はんだ付けを技能伝承していたお陰で割れメタルの製作が対応できました。
 
2年前、牟田鉄工の創業者である牟田憲一氏から筆者が技能伝承してもらったはんだ付け。
 
そのお陰で現在こうやってお客様の依頼に対応できているので、昔ながらの技術を継承していく事の大切さを改めて感じています(^^)
 
これからもお客様からの様々な依頼に精一杯対応させて頂きます!