2022/3/31
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ギア軸入れ替え:スケッチ、加工、軸の焼き嵌め |
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ギア軸を分解した後、歯車の内径を見てみると意外にも傷んだ跡が見られました。 跡を見た感じでは過去に何度か修理して来たと思われます。 穴径をシリンダーゲージで確認したところ、楕円+勾配が付いていたのでこのままでは正確な焼き嵌めができません。 なので内径をパラっと修正加工することにしました。 旋盤で歯車の内径をパラっと修正加工。 勾配や楕円度が取れてキレイな丸に。 この内径に合わせて軸径を決めます。 歯車の内径がキレイな丸になったので軸径が正確に合わせられます。 また、焼き嵌めした際にも全体がピタッと密着するので駆動力をしっかり伝える事ができます(^^) スケッチ図を元に軸を加工。 軸は炭素鋼の調質材を使います。 歯車が入る部分は焼き嵌め代をしっかり確保できるよう、 慎重に加工します。 軸の加工が出来上がったらいよいよ焼き嵌めになります。 この焼き嵌め作業は様々なパターンで過去何度も行って来ましたが、牟田鉄工で取り扱う作業の中でも特に気を遣う作業の部類になります。 『サッと炙ってスポンと入れたらOKよ』 と安易に考えて入念な準備をせずに作業すると途中で引っ掛かって止まってしまうこともあり(そんなときに限って何故か失敗する)、とてつもない痛手を負う事になります。 なので、焼き嵌めする時はとにかく入念に準備を行って慎重に慎重に作業する事が絶対条件になります。 入念な準備を行い、周りの環境を整えて焼き嵌め実施! 万が一途中で止まった場合に備えて油圧ジャッキを後ろに控えておきます。 全体を加熱して目標値まで内径が広がったところで軸を投入!! 油圧ジャッキを使用することなく無事に一発で焼き嵌め完了しました! 緊張感が凄い分、一発でスッと入ってくれると何とも言えない達成感があります(^^) 無事にギア軸の修理が完成しました(^^) これでまたバリバリ頑張ってくれると思います。 今回も無事に任務完了できました。 これからも牟田鉄工として積み重ねて来た経験をフルに活かして様々な依頼に応えて行きます!(^^) |
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