2021/12/16
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土質調査装置部品の修理 |
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知人の方から、 『装置が動かなくなったので修理して欲しい』 との依頼を頂きました。 その装置は土質調査に使われている機械に付いている物で、メーカーに問い合わせるも、 『かなり古い機種になるので修理不可能』 と判断されたみたいです。 ”メーカーでも修理不可能な古い装置の修理” 機械修理あるあるですが、これは牟田鉄工が最も得意とする業務内容の一つですので俄然気合が入ります!!(^^)/ ※但し修理内容によってはそもそも手が出ない場合もあります※ 持ち込まれた装置を確認。 装置の動き方は、 ①ケースの外に付いているフランジ(写真右下)を回し続ける ②ケース上部の円盤が回転し続ける ③且つ、一定回転毎に円盤土台が左右にスライドする というもので、特に③がこの装置のミソになってきます。 装置の中身を確認してみると・・・ 動かないはずです(^^;) 赤い丸で囲っている部品が完全に壊れていました。 この部品は円盤土台を左右にスライドさせる重要な役目を担っているのでこのままでは使えません。 という事で、外せる分だけ外して装置を分解。 壊れた部品も取り出してスケッチ。 ちなみに、『外せる分だけ』というのは色々な部品同士が溶接で固定されていた為に物理的に分解できませんでした(^^;) 使用中にガタツキ等が酷くなって無理矢理溶接で固定した?とも考えられる状態だったので、もしかしたらメーカーが修理不可と判断したのもこの溶接のせいかもしれません。 壊れた部品を取り出してスケッチ。 カム形状になっていてこれと同じ物を作ります。 この形状において軸芯に対しての2ヶ所の穴(リーマ穴)とノックピンの位置関係がかなり大切になり、適当にしてしまうと円盤土台のスライド量が足りなかったり、ぎこちない動きになったりします。 その位置関係の根拠は装置全体をスケッチして動きを研究する事で判明したのですが、よく出来た構造になっていました。 スケッチ図を元に素材を機械加工。 旋盤加工・コンター切断・リーマ穴加工・タップ穴加工・ノックピン穴加工を実施。 (写真はコンター切断作業中) 部品が完成したら組み込みます。 組み込み開始! その前準備としてネジ部やリーマ穴等はスムーズに入るかを確認しておきます。 硬い場合はタップでサラエたり、リーマでサラエたりします。 ※この準備作業はひと手間かかりますが、組立物での効果は絶大です(^^) 組み込み作業でも先に触れた『溶接固定』が厄介になってしまい組み込むのにかなり四苦八苦しましたが、装置の構造を絶妙に利用しながら作業を進めました。 部品を何とか元の位置に組み戻す事ができました(^^;) 分解の時点では、現物の部品が壊れて2分割になっていたので 割と簡単に取り外せていました。 組み込み後、動きを確認して調整&グリスを注入して無事に完成(^^)/ 無事に元通り修理完了です! 動きもかなりスムーズで文句無し!の出来栄えでした! 納品してから数日後に装置を使用した際の感想を頂いたのですが、 『動きもスムーズでかなり調子が良いです(^^)』 と喜んで頂き、こっちまで嬉しくなりました! これからも色々な機械の修理・改造、装置の修理・改造に対応できるよう精一杯頑張って参ります(^^)/ |
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