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牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2021/11/28

集塵機のファンの軸を分解・修理②スケッチ&製作&組立て

集塵機のファン装置を分解できたので、軸のスケッチ&製作に移ります。 
 
 
軸に付いていた軸受を取り外して寸法を採ります。 
集塵機のファンの軸。軸自体よりもベアリングが酷く損傷していました。
 
 
軸受と軸受の間に入っていたオイルケース。
本来はこの中に溜めておいた潤滑油が両サイドの軸受に給油され、
スムーズに軸が回転するという構造になっていました。
古いタイプの軸受で、中央のオイルケースを両サイドの軸受でサンドイッチして使用していたようです。
 
しかしオイルケースに油は全く入ってなく、代わりに粉がたっぷり入っていました。
 
当然ベアリング部へ給油はされておらず、大量の粉の悪さも重なってベアリングはガタガタに傷んでいました(^^;)
 
今回は同じ構造にはせず、シンプルに軸受(ピロー)を2ヶ付けるのみとして、人力で軸受にグリスを給油するようにします。
 
 
現物をスケッチ。
旋盤加工とフライス盤加工を行い軸を製作。
集塵機のファンの軸をスケッチ図を元に製作。
 
基本的にはスケッチ図通りに現物と同じように作るのですが、軸受(ピロー)を今回新しいものに取り替えるので、現物と同じ芯高・位置・取付ピッチになる軸受(ピロー)を選定。
 
その選定した軸受(ピロー)に合わせて軸の軸径と長さを決めて加工。 
 
 
加工した軸を組み戻して無事に完成!となりました(^^) 
 
 
最初に持ち込まれた状態。
この状態から掃除・分解・スケッチ・加工・組立を実施。
壊れて使われなくなっていた集塵機のファンをお客様が持ち込んだ時の状態。 
 
 
最終的に修理完了した状態。
無事に修理完了!しました(^^)
軸を製作&組込んで修理が完了した集塵機のファン一式。手間が意外と掛かっています。
 
使用する軸受(ピロー)の型番をお客様に伝え、現場で軸を取付ける際に軸受も一緒に組んでもらいます。
 
 
修理モノは目に見えない部分でどうしても手間と時間が掛かかり、結果的には今回製作した部品は1点(軸のみ)になりますが、毎回そこに至るまでに地道な下準備(掃除・構造推理・分解・スケッチ等)を重ねています(^^)
 
という事で、今回も無事に任務完了できて良かったです(^^)/