2021/9/30
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モーター軸(ヘリカルギア)修理②軸抜き&歯切り前加工 |
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ヘリカルギア(はすば歯車)の付いたモーター軸を修理するのですが、回転子(ローター)は再利用するので軸を回転子から取り外す必要があります。 と言う事で、スケッチした後は軸を取り外して行きます。 ・・・と、サラッと書きましたが実はこの作業、 かなり大変!なのです(^^;) 何が大変なのか。それは・・・そう!外れないのです!!簡単には。 軸と回転子はボルトやネジでの固定をしていない代わりに『焼き嵌め』で固定している為、普通に叩いて外そうとしても絶対に外れません(^^;) モーター軸を軸と回転子に分解する直前。 今までに大小様々なモーター軸を修理して来ましたが、 毎回必ずこの分解で苦労しています。 軸と回転子を分解する際に必要になる『受け台』を回転子のサイズに合わせて製作しているのですが、修理するモーター軸で回転子のサイズが毎回違う為、その都度受け台を製作しています。 バッチリ準備が整っても分解は一筋縄ではいかないので、 『まずは作戦Aでトライ!もし作戦Aがダメなら作戦B!作戦Bでもダメなら作戦Cだ!!』 という感じで毎回必死に挑んでいます(^^) そうやって今回も挑んだのですが、今回はかなり苦戦して作戦Eでようやく分解する事ができました(^^;) ようやく回転子から軸を取り外せました。 焼き嵌め部品を取り外すのはかなり大変です(^^;) 取り外した回転子。 丁寧に取り外したのでほとんど傷は入りませんでした(^^)/ 分解後、再度詳細に軸と回転子を一通りスケッチします。 マイクロメーターとシリンダーゲージで軸径と穴径を測定しました。 すると・・・!!! 作戦Eまで苦戦する訳です。。。かなり効いてました(^^;) 今回はそもそもの回転子と軸自体が非常に外し難い形状をしていました。そこに効き代が加わったので益々外れにくくなっていたのです。 しかしながら取り敢えず無事に分解できたので一安心です。 この後の大まかな流れとしては、 ①軸の材料を旋盤で歯切り前加工 ②歯切り屋さんでヘリカルギアの歯切り加工 ③熱処理屋さんでヘリカルギア部を高周波焼入 ④旋盤とフライスで仕上げ加工 ⑤仕上がった軸を回転子に焼き嵌め、完成! となります。 今回のモーター修理は『歯切り』と『歯部の焼入れ』が入るので工程がどうしても長くなります。 と言う事で、モーター軸と軸付きギアを歯切りしてもらう為の前加工をそれぞれ行います。 モーター軸の歯切り前加工が完了。 軸付きギアも歯切り前加工完了。 この部品は現物をそのままお客様に返却するので今回新品で1組作ります。 歯切り・焼入れ後は仕上げ加工を丁寧に行っていきます(^^)/ |
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