2021/8/5
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『破砕機の刃』を現場でスケッチ&製作 |
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『ホームページを見て連絡しました。破砕機の刃を製作できますか?』 と新規のお客様から連絡を頂きました(^^) その方は資源リサイクルをされている方で、紙類やプラスチック類を破砕機にかけて細かく切断して出荷していて、その切断刃が摩耗して切れが悪くなって来た為に新作したいとの事。 その破砕機がどんな機械でどのように稼働しているのかが全く分からなかったので一度現場を見させてもらう事にしました。 破砕機を上から見た写真。 全体は載せられませんが、小さい刃(稼動刃)が何十個も付いた軸が回転し、中に投入したゴミを奥にある刃(固定刃)との隙間に噛み込ませて砕く構造になっていました。 (文章で上手く説明できませんが・・・^^;) その固定刃を新作したいとの事でしたが、破砕機を上から覗いただけでは刃の形状が全く解らないので、固定刃をスケッチできる状態になるまで機械を現場で分解することにしました。 ・・・これがかなり大変でした(^^;) ぶっつけ本番で構造を想像しながら試行錯誤を繰り返して分解。その後スケッチを行い再び組み戻し。 現場工事のような状態になって大変な作業でしたが、現物を確認せずに製作する訳にはいかないので一先ずスケッチができて良かったです(^^) 帰社後、破砕機用の刃としての最適な材質は何が良いのかを調査して材質を選定。 材料を手配し、スケッチ図を基にその材料を加工。 素材を刃の形に荒加工中。 刃一つの重さは20kg以上あるので結構重たいです(^^;) また、まだ焼きは入ってないものの素材自体の硬度もそこそこあって削り難いです(^^;) 荒加工後に仕上げ加工。 稼働刃とキレイに噛み合わせる為にピッチ等を正確に加工します。 ※ピッチがズレてしまうと刃と刃がぶつかって大惨事になってしまいます。 加工が完了したら熱処理屋さんに出して焼入れしてもらいます。 素材のままだと見た目は刃でも硬さが低いのですぐに摩耗してしまいます。 そこで焼入れすることでカッチカチの状態になり刃として使えるようになります。 焼入れから戻ってきた状態。 硬度はかなり上がっています。 この後最終工程で研磨を行います。 焼入れ後の刃を自社にある平面研磨機で上下面を研磨。 この研磨機は汎用で年代物の研磨機ですが、日頃からメンテナンスやオーバーホールを自分達で行っているのもあって今でもスムーズに動いてくれています。 研磨後の刃。これでようやく刃として完成しました(^^)/ 初めてのお客さまからの依頼で、現場での機械分解&スケッチが大変な作業でしたが、最後まで問題無く納品できて良かったです(^^) これからも様々な依頼にお応えできるよう精一杯頑張ります! |
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