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牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2021/4/7

大径ピストンの内径を肉盛修正加工

『大型ピストン(外径Φ550)の中心穴が消耗して傷んでいるので修正して欲しい』
 
との依頼を頂いたので修理しました。
 
 
修理内容としては、
 
①前加工
②肉盛り溶接
③仕上げ加工
 
となります。
 
  
前加工後の肉盛り溶接中。 
半自動溶接機でピストンの中心穴を肉盛り溶接。
 
 
全体にしっかり肉盛り溶接完了。
半自動溶接機でまんべんなく肉盛り溶接完了。
 
マシニングに段取りして肉盛りした中心穴を加工します。
 
通りを外周から出すのですが、見てお分かりの通りこのピストンは外周に砲金を巻いたタイプになっています。
 
全部が鉄でできているのであれば、旋盤で掴んで穴仕上げ加工をする方が断然早いのですが、ピストン自体の重量が相当あり、砲金部を旋盤上でしっかりチャッキングするとキズがかなり入ってしまうのでフライス系統で加工します。
 
 
マシニングにピストンを段取り。
外周から正確に通りを出します。 
外周に砲金を巻いた大型のピストンをマシニングに段取り。
 
 
穴加工中。指定公差に加工します。 
大型ピストンの内径をマシニングで仕上げ加工。
 
 
無事に穴加工が完了しました!
当然修理前よりもキレイになっています(^^) 
指定の公差に加工した大型ピストンの内径。肉盛り補修が効いてます!
 
 
パレットに乗せて出荷待ち。
砲金部に傷が入らないようにプチプチで何重にも巻きました。 
無事に完成した大型ピストンの内径肉盛り修正加工。
 
外周の砲金部にキズを入れないよう、移動や反転、吊り替え等でその都度かなり気を遣いましたが、無傷で乗り切ることができました(^^)/
 
仕上げ加工は旋盤に比べると時間は少々掛かりましたが、安全第一!フライス仕上げで無事にミッションクリアできました!
 
修理モノや改造品は状況に合わせて最善の方法で臨機応変に対応しております(^^)/