「今よりもっと」をカタチに。
牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2021/2/6

YZ-8Cのオーバーホール⑤Y方向の送りネジとナット製作!

YZ-8Cのオーバーホール、製作編になります(^^)
 
 
製作するのはX方向とY方向の送りネジ部。先ずはY方向から。
 
Y方向は『オネジ』と『メネジ』の両方を製作します。
 
スケッチ図を元に作るのですが、
 
 
その前に!
 
 
ネジ部を加工するにあたって、弊社では殆どの場合において模範のネジゲージを先に作ります。
 
規格に沿って加工した模範ゲージを実際に現物と合わせてみて勘合具合を確認したり、模範ゲージと全く同じ形状に加工したりなど、模範ゲージを基準にネジ合わせすることが多いです。
 
なので第一段階として模範のネジゲージを先に作ります(^^)
 
 
製作した模範ネジゲージ。(オンとメン)
このゲージが基準になります。 
自社製作した台形ネジの模範ネジゲージ。
 
模範のネジゲージができると、送り軸の製作をします。 
 
 
現物の軸(下)と新規製作した軸(上) 
山崎技研製の汎用フライス、YZ-8CのY方向の送りネジを新規製作。
 
 
現物の軸(右)と新規製作の軸(左)。
寸法公差は現物通り、ネジは模範ゲージ合わせ。
山崎技研製の汎用フライス、YZ-8CのY方向の送りネジを旋盤とフライス盤で新規製作。
 
旋盤加工⇒フライス加工をして軸は完了です!
 
現物の軸をスケッチした際、その寸法から『やはり組み込む際にメーカー独自のノウハウがしっかりあるんだなぁ』と言うことが分ります。
 
次にナットの方を作ります(^^)/ 
 
 
スケッチ図を元に加工するのですが、現物通りに作るとかなり大変になるので、位置関係や機能は現状維持、かつ、加工しやすいように自社設計で構造を変更することにしました。
 
改造図を作成し、素材を旋盤とフライス盤で加工を行います。 
 
 
旋盤加工したところ。
ネジ加工が難しいです(^^;)
ここでも模範ネジゲージが活躍します。 
YZ-8CのY方向送りネジのナットを砲金で新規に製作。
 
 
旋盤加工後、フライス加工を行います。
現物合わせのところは現物を見ながら確認して行きます。 
YZ-8CのY方向の送りネジのナットを現物と見比べながら位置を確認。
 
 
現物のナット。
現物のナットは鋳込んだもので、削り出しからこのカタチにするのはかなり大変になるため構造を変更します。 
YZ-8CのY方向のナット(現物)。形が複雑ですがそれぞれのカタチに意味があります。
 
 
自社設計での構造ですが段々とカタチになって来ました(^^)
Y方向の送りネジのナットを自社設計でオリジナルに改造して新規に製作。
 
弊社は日頃から多種多様な機械や設備の修理・改造を多く行っていますが、どの場面においても、
 
『最終的にはきちんと使えるように!』
 
と言う信念をモットーにしております!
 
 
仮に現物通りにできなくても、どうにかしてベストな状態で使えるよう『構造、材質、機能、使い勝手』等をその瞬間瞬間で判断して対応しています(^^)
 
 
話が逸れましたがY方向の送り軸とナットが完成しました!
 
次はX方向のナットを製作します(^^)/