「今よりもっと」をカタチに。
牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2020/12/3

アンギュラーカッター(φ130x45°)製作②焼入前加工

アンギュラーカッターの素を用意できたので、工具に昇格するための加工を入れて行きます!(^^)/
 
 
 
今回の工具製作は得意の『オール汎用!』で挑戦します!
 
 
まずはインデックスで等分に割り出しケガキ線入れ。
 
次にフライス盤でバイスを斜めに段取りして小さいアンギュラーカッターで刃になる部分を加工します。
 
 
汎用フライスにバイスを斜めに固定。 
普通の鋼を刃物にするための加工を開始!
 
 
小さいアンギュラーカッターで切り込んで行きます。 
汎用フライス盤で一つ一つ確認しながら丁寧に加工します。
 
ケガキ線を頼りに一か所ずつ『通り出し・固定・加工』を行い、ぐるっと一周16ヶ所加工します。
 
汎用機械での加工はどうしても地道にコツコツが多くなりますが、慌てず確実に加工を進めるしかありません(^^)
 
16ヶ所加工が済むと、
 
 
 
『おぉおお!!工具っぽい!!!』
 
 
素材の状態からバージョンアップしていました(^^)
 
 
アンギュラーカッターで加工し、『刃になる素』が出現しました!
加工で見た目が一気にアンギュラーカッターになりました。
 
 
良い感じに加工できてます! (^^)
大きいサイズのアンギュラーカッターを製作中。
 
見た目は工具っぽいですが、まだまだ刃物にはなっていないので、更に加工を加えます。
 
それが、『二番(にばん)を落とす』です。
 
 
一般的に、工具が刃物になるための最大の条件として、
 
『刃先よりも後ろが飛び出してはいけない!』
 
というものがあります。
 
刃先を一番(いちばん)、後ろを二番(にばん)と呼んでいます。
 
イメージしにくいですが、この二番が出しゃばっていたら、刃じゃない部分で削ることになり、切れ味も悪く、抵抗もかなりかかります。
 
 
※刃物の刃先を欠けさせないようにする為、敢えて二番を少し出して削る方法もあります。その場合切れ味は当然落ち、どちらかと言えば無理矢理削ったような感じになります。
 
 
二番を削るのには最近大活躍の『傾斜インデックス』で対応します(^^) 
 
斜めに角度をつけた上に円周上に等分に加工ができる、かなり便利な道具です!
 
 
フライス盤に傾斜インデックスをセット。 
アンギュラーカッターにするために汎用フライス盤+傾斜インデックスで二番を加工します。
 
 
エンドミルで二番を削っていきます。
この時の角度や幅は『このくらいかな?』で決めました(^^)
傾斜インデックスの使い勝手は抜群です!
 
写真を撮り忘れましたが、刃底の内側も傾斜インデックスで二番を落としました。
 
これらの加工が終わると形が一気に工具に近づきました(^^)
 
刃は最終的には手仕上げで刃にするので、ここで加工を一旦終わり、工具としての硬さにするため熱処理(焼入れ)に出します!