「今よりもっと」をカタチに。
牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2020/9/3

モーター軸(両頭)の入替:軸の取り外し編

『両頭モーターの軸が折れたので修理できますか?修理可能であれば見積りお願いします』
 
との連絡をお客様から頂き、現物を持って来られたのですが、
 
見た瞬間、『デカいっ!!(^^;)』となりました。
 
 
持ち込まれた軸付きロータ(回転子)
大きいです(^^)
三相交流モーター37kwのロータ軸の修理。
 
一般的なモーターは片方から軸が飛び出していて反対側にはファン(羽根)が付いていることが多いのですが、このタイプは両側に軸が飛び出す両頭モーターになっています。
 
弊社では過去に何度も色々な両頭モーターの軸を取り替えたことはあるのですが、重たい物でも手でギリギリ持てる大きさでした。
 
でも今回の大きさはさすがに持てません(^^;)
 
モーターの出力を確認したところ、37kw!!モーター全体の重量は580kgにもなるとのこと。大きいですね。。。
 
 
持ち込まれたのは軸が付いたままのローターで片方の軸が折れています。
 
 
手前の端面から軸がポッキリ折れています。
軸が折れた三相交流モーター。出力37kw。
 
現状を可能な範囲でスケッチして見積りしたところ、
 
『製作してください』
 
とのご連絡を頂いたので早速取り掛かりました。
 
 
今回の依頼内容は、
 
・軸とローターを取り外し
・軸を新規制作
・新作した軸をローターに組み込み 
 
となり、ポイントは何と言っても『ローターの組み替え作業』になります!
 
 
まずは外す作業からですが、軸がローターに圧入されている為簡単には外せません。
 
丁寧に外す段取りを行い、今までの経験値をフルに活用して慎重にトライしたところ、無事に取り外すことができました!
 
 
無事に軸が外れました(^^) 
ロータ(回転子)に圧入されていたモーター軸を取り外し。
 
 
軸が外れたローター(回転子)
三相交流モーター37kwのロータ。
 
 
取り外した軸。
この状態で再びスケッチします。 
片側の軸が折れた37kwの両頭モーター軸。
 
分解後、軸とローターの効き代を測定したところ、やはりかなり効いていました(^^;)
 
効かせ代のみで回転を伝えているので、効き代があるのは当然なのですが、無事に軸が外れて良かったです(^^)
 
組む時は更なる慎重さが求められますが、全力でトライするのみ!です!
 
 
この後は、軸の材料(調質材)をスケッチ図を基に機械加工を行います(^^)/