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牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2020/7/19

ポンプ修理①ポンプ本体編

弊社にあるコンターマシン(VM-1000)は鋸刃が回転すると同時に切削油のポンプが回り、加工中に油がかかる構造になっていました。
 
 
コンターマシンのVM-1000
重さ1トンまでの品物が乗せられ、自動送りでの切断が可能です。 
アマダ製コンターマシンVM-1000。
 
鋸刃の回転駆動部は、
 
下の写真で左奥のモーターが回転すると、無段変速のベルトを介して手前の軸が回転し、軸右端に付いているプーリーがVベルトを介して奥にある大きなプーリー(切断刃用)を回し、切断刃を回転させて物を切っている。
 
という構造になっています。
 
モーター軸には無段変速のベルトの他に、小さなVベルト(写真では隠れていて見えてません)が付いていて、そのベルトが奥にあるポンプ軸と繋がっているので、モーターの回転と同時にポンプ軸も自動的に回転して切削油が出ることになっています。
 
 
コンターの駆動部。
シンプルな作りですが、よく考えられています。
コンターマシンの無段変速装置(切断刃回転用)。
 
しかし、中古で購入した際はこのポンプは故障で機能しておらず、切削油は外部に設けた後付けのポンプをつかって切削油を吸い上げていました。
 
今回、後付けのポンプ方式を辞めて本来のポンプを使ってみよう!ということで、現状を確認することにしました。
 
 
ポンプを外すには、モーターと無段変速装置を外す必要があったので、両方とも外しました。
 
それにしても、場所(空間)が狭いです(^^;)
 
体を最小限に縮めてやっと作業できる位のスペースしかないので苦労しましたが、ポンプを取り外すことに成功しました!取り外せたらコッチのモノです(^^)
 
 
取り外したポンプを分解・スケッチ。 
取り外したギアポンプ。
 
 
ギアポンプになっていて、ギア側の軸と穴でのギャップが少しありますが、吸い上げることはできると思われます。 
ギアポンプを分解・手入れ
 
 
配管も全て外し、全パーツをキレイに掃除・手入れします。
ギアポンプをオーバーホール。
 
リリーフ弁。
ゴミの固着もあり、ガチガチの状態で中々抜けませんでした。 
ギアポンプに付いているリリーフバルブを手入れ。
 
リリーフ弁のゴミやバリをキレイに手入れした後。
相手側も手入れ。 これでリリーフはOKです!
装置物で大事な役目を果たすリリーフバルブ。
 
ポンプ本体に関してはキレイに手入れ・掃除を行い、元通りに組み直し。
 
動作も確認し、『問題なし!』となりました。
 
が!!
 
フィルターが。。。ヤバい。。。
 
あまりの汚さからか、写真取り損ねました(^^;)
 
極・目詰まり、金属が腐って全部ボロボロ、ホースとの接続部がボロッともげる。。。
 
ポンプが使えるはずがありません(^^;)
 
 
フィルターを新しく取り替え、ホースの詰まりも取り除き、ポンプをコンターの駆動部に戻します。・・・余談ですが、無段変速装置を組み戻すのが中々大変でした(^^;)
 
 
ポンプを元の位置へ。
モーターが回るとVベルトがプーリーを回し=ポンプ軸が回り、奥のタンクから切削油を吸い上げます。 
 
これで切削油が本来の姿で出てくれるはずです(^^)/