「今よりもっと」をカタチに。
牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2020/3/9

振れ止め改造!メタル式→ローラー式に(^^)/

6尺旋盤の振れ止め。
 
 
購入当初から品物に当たる部分が固定された『メタル(コマ)』でした。
 
細長い品物を加工する際、使うのは使っていたのですが、常に擦れながらの加工になるので摩擦が大きく回転を上げられません。
 
さらにメタルが品物に触れた・触れてないの感覚が繊細で、
 
「隙間があるからあと少し押さえよう」と、少し押さえたら、
 
 
 
ガリッ!!!!あっ・・・(◎o◎;)
 
 
っと品物に傷が入ってしまうようなムズカシイものでした(^^;)
 
それでも振れ止めが無いと困るので使っていましたが、
 
「あ~、ローラー式がいいなぁ。。。」
 
とずっと思っていました。
 
 
『ローラー式』というのは、品物に当たる部分がクルクル回転するタイプで、加工中は品物と一緒に回転するので基本的に傷が入ることは無いし、摩擦抵抗も少ないので切削速度も上げられます。
 
メタル式の場合は常に擦れているので、潤滑油はかけるもののやはり摩擦が大きく、切削速度もそれほど上げられません(^^;)
 
 
工場内にある他の旋盤の振れ止めは初めからローラー式なので、使い勝手の良い6尺旋盤もローラー式に改造することにしました(^^)/ 
 
※メタル式は、低速加工時においてローラー式と比べると、「ビビりが少ない」・「切粉の噛み込みが少ない」とう長所があると思います。
 
 
まずはいつも通り、現物をスケッチです。
 
スケッチ後、
 
現物のボディを活かして改造を加えるのか、それとも新規でボディを作るのか
 
で検討したところ、現物のボディは加工を加えられる肉が少なすぎるので新規で作ることにしました。 
 
 
振れ止め本体とメタルが付くボディ(下の3つ)
6尺旋盤の固定振れ止めを改造!
 
 
メタル(先端のコマ)をボディに打ち込み固定。
メタルが擦り減って無くなってきたらメタルを製作して交換していました。 
固定振れ止めのメタル。
 
 
新規に作るボディの形状を検討し、寸法を決め製作。
 
 
材質は念を入れ、ボディはSCM440の調質材、ローラーが入るピンはSK材で作ります(^^)/
 
 
フライス、旋盤で各パーツを製作して組み込み。
 
職人さんが良い感じで削りました(^^) 
 
 
ボディにローラーとピンを組み込み中。
振れ止めのローラーが入るボディとピンを製作。
 
 
立派なボディができました(^^) 
立派な振れ止めのローラーが完成!
 
 
完成!
振れ止めの新しいローラーボディができました!
 
 
早速旋盤に振れ止めをセット。
 
新作ボディとローラーが良く効いていて、段取りも楽になったような気がします(^^)
 
 
品物を当てたところ。
ボディのガタは無く、しっかりしています。 
加工物を振れ止めにセット。
 
 
ローラーが効いてます(^^) 
振れ止めのローラーが効いています。
 
 
セットして実際に加工したところ、ビビりや振動もなく、スムーズに加工できました。
 
振れ止めがローラー式になったことで6尺旋盤のレベルが2つ位上がったと思います!
 
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