2020/3/5
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砲金の半割メタル(すべり軸受)製作②はんだ付け |
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『はんだ付け』に参りましょう(^^)/ はんだの棒とフラックスは「白光株式会社」さんの物を使います。 「はんだ付け」と聞いて普通イメージするのは、 針金のような細い棒をはんだごてで溶かして電化製品の基盤に部品を付けていく といったものじゃないでしょうか? 筆者はそうでした。 ただ、今回のように機械加工する為にしっかり接着する必要がある場合、しかも、半割れ同士をビタッと隙間なく密着させる必要がある場合は状況が変わります。 はんだの厚みが大きくて隙間ができてしまうと、仕上げ後に上側と下側をバラしてはんだを手入れ除去した際、寸法が変わってしまうからです。 使うはんだはコレ↴です。 今回選んだ棒はんだ。「金属加工用」です。 かなりデカいです(^^;) 棒と言うより、むしろプレートです(^^;) しかし、『プロが認める性能と品質!』に期待が持てます(^^) それとフラックスがコレ↴ はんだ付け時に必要となるフラックス。 これまた大容量を購入しました(^^;) はんだごての場合は最初からはんだにフラックスがついているタイプも多いと思います。 ではいよいよ実践です! とは言ってもいきなりぶっつけ本番ではリスクが高いので、試作を実施しました。 本番と似た状況にして、はんだを付けます。 試作用のもの。初トライなので想像ができません(^^;) 会長(牟田憲一氏)と社長(牟田淳一氏)から手順は聞いていたので、取りあえずやってみます。 正直、「ろう付けと似た感覚だろうから、まぁイケるだろう」と考えていました。 んが!!!! ・・・・・む、難しい!!!(◎o◎;) 銀ろう付けよりも遥かに難しい。。。 トビノ棒を使った銅と鉄の接着もかなり難しかったけど、半割メタルはそれ以上か。。。 加熱時の色の変化が少ないので、付くタイミングが分かりにくい上に、下側に上側を重ねる作業もあり、重ねたら重ねたでズレないように合わせる必要がある。 それも手早く。 しかも手で合わせるので皮手をしていても熱い。。。(笑) それなりに付くのは付きましたが、要領が解らず、はんだ棒を大量に使いました(笑) 「まずい、今回購入したはんだ棒の量では足りない!」とさえ思いました(^^;) このままでは商売にならないので、会長にヘルプを出します。 試作を再度用意して、再びトライ。 はんだ付け試作、再トライ! 横で会長にタイミングを見てもらいながら、 「今!!当てろ!」 「今!!クスリ(フラックス)!」 「それでいい、ビューっと伸ばせ!」 等、的確なアドバイスをもらいながら付けると、先程の難しさが嘘のようにスムーズに、しかもはんだ棒も殆ど消費することなくスーッとしっかり付けることができました(^o^)/ アドバイスが長嶋監督のような所もありますが、御年94歳、現場一筋の経験値はとてつもないものがあります。 筆者が普段している『銀ろう付け』も会長から伝授してもらったものです。 今でも健在! 年齢差約60歳!!の技能伝承(^^) キレイに付いたか確認してみると、目視ではしっかり付いてるように見えます。 ただ、実際に削ってみないと解らないので、旋盤で加工しました。 はんだの量はほんの少しでスムーズに付きました。 接着面も隙間が無いように見えます。 旋盤で加工してみた所、「おおぉ!!ピシッと付いている!!」というのが目視で確認でき、離そうとしてもビクともしなかったので、この方法で問題ない!と自信を持って本番に臨むことができました(^^)/ 旋盤加工したもの(下側)。 境目が見えない位にしっかり密着しています。 内径側もオッケーです! 会長から伝授してもらった方法で、慎重に丁寧にはんだ付けをし、本番の分を無事に付け終わることができました! 無事に全てはんだ付け完了です(^^) ズレることも無く、いい感じで付けれました。 この後は、仕上げ加工とバラしを慎重に行うことになります! |
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