「今よりもっと」をカタチに。
牟田鉄工有限会社
 
 
 
 
 
 
2020/2/12

車輪のキー溝加工(規格外)①「やとい(ガイド)」が無いなら作ってみよう!(^^)

天井クレーンに装着される車輪を旋盤で加工したのですが、図面にはその中心穴にキー溝加工が入っていました。
 
通常キー溝の加工寸法は、「穴径に対してこの位の幅と深さで加工して下さいね」と決められたJIS規格というものに沿って図面指示していることが多いのですが、たまにお客様の独自の寸法で書かれた図面の場合があります。
 
その場合、穴径に対して規格外のキー幅になるので、ブローチ盤で加工する場合はやとい(刃が通るガイドのこと)をそれに応じて作る必要があります。
 
ちなみに、弊社でのキー溝加工はブローチ盤の他に「スロッター」での加工もしています。スロッターの場合は、やといは必要無いのですが、スピード・効率・精度の点からブローチ盤で加工できるものはブローチ盤で加工する場合がほとんどです。
 
今回はそのオリジナルタイプだったので、やといを製作しました。
 
 
天井クレーンの車輪。
この中心の穴にキー溝加工を行います。 
天井クレーンに装着する車輪の旋盤加工完了。
 
 
ブローチの刃の形状と穴径からやといの加工寸法を決めます。 
JIS規格外のキー溝のブローチ加工用のやとい形状を検討中。
 
 
やといを先ずは旋盤で加工していきます。 
キー溝のブローチ加工用のやといを旋盤加工にて製作中。
 
 
旋盤加工完了!次はフライス加工です。 
キー溝のブローチ加工用のやといの旋盤加工完了。
 
 
フライス加工でブローチの刃が入るガイド溝を入れます。
こんなイメージ。 
ブローチ盤でのキー溝加工に使うやといのフライス加工イメージ。
 
 
フライスにバイスでクランプし、エンドミルでブローチの刃が入るガイドを加工します。 
キー溝のブローチ加工用のやといをフライス加工で製作中。
 
 
フライス加工完了。ブローチのやといが完成しました! 
ブローチ盤でキー溝加工する際のやとい(ガイド)製作
 
あとは車輪をブローチ盤にセットし、やといとブローチの刃をセットして加工するだけです(^^)/